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仙台市のワクワク系住宅専門店経営者の「でいりーれぽーと」

仙台市のワクワク系住宅専門店経営者の「でいりーれぽーと」

平成7年2月27日

【平成7年2月27日(月)はれ】

9日目 (作業7日目最終日)

作業は午前中で終了予定。
最後の日なので気持ちが高まる。
何とかがんばって一件でも多く通水しようと思う。

1件目 長田区大谷町 O本様
開栓通水。建物内漏水。外に仮給水立ち上がりを施工。

2件目 長田区長尾 O村様
開栓通水。宅地内漏水。漏水部を調査、掘削、配管修理。
他漏水は無し。通水完了。
お客様は水が使えるようになり、とてもうれしそうであった。
感謝された。

3件目 長田区長尾 S田様
最後の一件。気合いが入る。
開栓。水が出ない。本管に水が通っていなかった。
お客様も我々も残念であった。

12時ちょっと過ぎに水道局西部センターへ戻る。
他の班も同じ頃次々と戻って来た。
作業報告を水道局職員の方に行い、
その後、給水復旧支援作業隊の終了式を行う。

これでもう帰れるという気持ちと
自分達が復旧支援作業を展開した長田区、須磨区は
未だに本管の復旧作業も継続して行われており、
まだまだ通水されていない家が沢山残されている状況で
被災者の方々の大変さが痛いほど分かるので
申し訳ない気持ちが重なり複雑であった。

後で、
仙台市からの宅地内修繕応援支援隊は当初第3陣までと
なっていたが、
第4陣が3月10日から3月20日まで3社16名で
来ることを知らされた。

水道局西部センターを後にし、
いつも通っていた道を
右手に鷹取駅
左手に焼け野原
もうこの光景を見ることはないんだと
倒れかかっている高速道路や
傾いているマンション
この被災地が
どんな風に復興していくんだろうと
思いを巡らしながら
須磨海水浴場の宿舎へ戻った。
荷物をまとめて
宿舎を引き払った。

往路と同じ道を引き返した。
明石市を抜け
中国自動車道へ向かい、
インター近くの滝寺荘という旅館?にて
宿泊した。
到着は夕方であった。

久しぶりにお風呂に入った。
とても気持ちがよかった。
汚れと疲れがどんどん落ちていく感じであった。

食事は広間にお膳が並んでいた。
もちろん温かい食事であった。
しばらくの間、3食共ずっと弁当だったので、
ものすごいご馳走に見えた
(いや、ご馳走であった!?)

お酒も出され、
達成感と開放感によって
楽しい食事となった。

全員が自己の私利私欲のためではなく
社会への貢献をしてきたことに対して
お互いをたたえ合い
戦友のような感覚となった。

疲れも忘れた充実感ある楽しい一時であった。


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